第19号 運育とは何か (2013.09.白露)
光を増して闇を弱める運育
19号 ― 29話 『 運育なき教育の蹉跌 』より 抜粋
彼女の経歴や近年の状況は数多くの書物や報道で述べられており、それによると、彼女は良くも悪くも出生衝動の制約どおりの人生を送ってきたことがわかる。彼女が経験している精神状態(私は「ウツ病」ではないかと推察している)ですら、制約のワクに収まってしまうのだ。
つまり彼女は、制約を補う
「運育」に該当するような教育は受けていなかったということだ。
もちろん、運育は私が提唱する概念であるから、知らなくても当然と言えば当然だろう。しかし、
明確な形で認識していなくとも、子供の持ち札を見極め、自分で幸せをつかめる力をつけるという、運育に相当する教育を実行している親もいる。そういう人なら、雅子妃の教育が、次の3つに集約されるべきだとわかるだろう。
1 知的能力やグローバルな感覚を伸ばしてやる
2 古い因習との融和力や、圧迫されるような状況への対応力を身に付けさせる
3 2つのバランスを取る
一口で言うと、
「光を増して、闇を弱める」ということだ。ただし彼女の場合は、光と闇のバランスが大きく崩れているので、闇を弱める教育を主とし、光を増す教育は従に据えなければならない。
しかし残念ながら、雅子妃の父、小和田恒はそういう教育ができなかった。優れた知性を持っているにもかかわらず、彼は娘に闇が存在していることすら見抜けなかったのだ。 なぜ彼は、子供の全体像を見極めた教育ができなかったのだろうか。ひとことで言えば、その原因は「血族衝動」である。